性格診断の歴史:ヒポクラテスからMBTI、HEXACOまで
性格診断の歴史:ヒポクラテスからMBTI、HEXACOまで
「性格」を分類しようとする試みは、人類の歴史と同じくらい古い。2500年前のギリシャですでに始まっていた。
4体液説 — 性格分類の原点
紀元前5世紀、ヒポクラテスは人間の気質を4つの「体液」の割合で説明した。血液・黄胆汁・黒胆汁・粘液である。多血質(楽観的)、胆汁質(活動的)、黒胆汁質(憂鬱的)、粘液質(冷静)——この4分類は2000年近くにわたり西洋医学の基礎として信じられた。
ガレノス(2世紀)はこれを体系化し、中世ヨーロッパの気質論へとつなげた。4つの「気質」という枠組みは、驚くほど長く生き続ける。
臨床心理学の誕生とフロイト
19世紀末、フロイトは無意識という概念で性格の深層に光を当てた。ユングはさらに進み、「外向・内向」という概念を提唱した。今日のMBTIのE/I軸の起源である。
ユングの『心理学的タイプ』(1921年)は、性格を「態度」(外向/内向)と「機能」(思考/感情/感覚/直観)で分類した。この2軸×2軸の枠組みは、のちにMBTIの4文字コードへと発展する。
MBTIの誕生と普及
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、キャサリン・クック・ブリッグズとイザベル・ブリッグズ・マイヤーズが第二次世界大戦中に開発した。ユングのタイプ論をベースに、4軸(E/I・S/N・T/F・J/P)を組み合わせて16タイプを定義する。
1970年代以降、MBTIは企業の採用・チームビルディングで広く使われ、現在でも世界中で年200万人が受験する。しかし、心理学的妥当性についての批判も多く、学術研究ではビッグファイブが主流となる。
ビッグファイブの台頭
1980年代、レキサ・コスタとマクレーは「5因子モデル」を確立した。開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向の5軸で性格を記述する。自己記述式質問紙の統計的分析から抽出された因子は、文化を超えて安定して再現されることが確認されている。
ビッグファイブは今日、性格心理学の「金本準」として使われている。学術研究のデファクトスタンダードである。
HEXACO — 6因子モデルへの拡張
2000年代、K・リーとM・アシュトンは「正直・謙虚さ」を第6因子に加えたHEXACOモデルを提唱した。正直・謙虚さ、情動性、外向性、協調性、誠実性、開放性の6軸。
正直・謙虚さ(Honesty-Humility)因子は、利他主義・公平性・謙虚さ・誠実さを測定する。従来のビッグファイブでは捉えきれなかった倫理的側面を独立した因子として抽出した点が画期的である。
Theotypeのアプローチ
Theotypeは、HEXACOのH因子(正直・謙虚さ)を核軸の一つとして採用した。16元型は、HEXACOのH因子の4ファセット × 意志力(Grit)の2態で構成される。これを世界の7つの神話世界(ギリシャ・北欧・エジプト・日本・ローマ・アステカ・仏教)の神格に紐づけることで、心理学モデルと神話的想像力の交差点を創った。
2500年の人間の「性格を分類したい」という欲求は、今も続いている。Theotypeはその系譜の最新の一点である。
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